海外エンタメジャーナル by Sam

海外ドラマが好き過ぎてエンタメ業界に入ったSamが、海ドラの感想やセレブニュースについて綴るブログです。

『13の理由』シーズン2全話観た感想(ネタバレ有):アメリカ社会と高校生活の闇をとことん見せられる。【Netflix】

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13 Reasons Why/Instagram

『13の理由』シーズン2全話を観終えました。

S1では主人公ハンナが自殺した理由を、1話につき関連する人物1人×13話で描きましたが、

S2ではハンナの両親が起こした裁判を軸に、友人たちが証人として彼らの目線でハンナを語る構成です。

今回は「クレイと仲間たち vs ブライス」の構図ができており、友人たちが裁判を通してブライスの悪事を証明しようと協力し合い、その中でアメリカの社会や高校生活の闇という闇をとことん描いています。

当初S2の製作が発表された時、「これで完結しておけばよかったのに…!」と思いましたが、実際にS2を観終えた後もその気持ちは変わりません。もはやタイトルに違和感を感じますしね…。

ただ、「その後」を描くことによって、ブライスを除くキャラクター達が自身の問題と向き合ったり、仲間と絆を深め成長していく過程で、S1での汚名返上が出来たと思います。

以下、『13の理由』シーズン2の感想です。

『13の理由』シーズン2:感想【ネタバレ】

※以下、『13の理由』シーズン2のネタバレを含みます。

まずはじめに…長かった!

旬な内に観てしまおうと思い、意地で一気見しましたが、今回の13話はS1よりずっと長く感じました。

前回のように、「次は誰?」とか「クレイはいつ出て来るの?」といった先を見るモチベーションとなる要素が弱く、一気見しなければ途中でやめていたかもしれません。

恐らく、証言する生徒への脅しやポラロイド写真といったミステリーがモチベーションの1つだったと思うのですが、

リアリティを売りにしていたこのドラマに、そんなプリティ・リトル・ライアーズ感を求めていないわけで…。

ハンナの幻影やクレイ&スカイの恋愛と同様に、ミステリーの部分は不要だったかもしれません。

無駄を削ぎ落として短くまとめるか、13話に固執するならもっとサクサク観れる構成にしてもらえればベターだったと思います。

ハンナのテープでは明かされなかったストーリー

裁判の証言を通し、ハンナ目線ではなく友人たちの口からハンナとの関係が語られますが、その中で彼女とザックが夏の間交際していたなど、テープで語られなかった新事実が発覚します。

ハンナはブライスと2人で会っていたこともあったようです。

前シーズンでもハンナの言動は「思わせぶり」だと感じましたが、転校~自殺の間でジャスティン、ザック、コートニー、クレイとキスしてたし、ブライスとも会っていたとなると、「尻軽」と呼ばれるのは無理もないかも…と思わずにいられない。(コートニー自身はハンナは自分を助けたと言っていましたが。)

とはいえ、実際に関係を持ったのはザックだけで、この2人は意外にもナイスカップルだったため、結果として上手くいかなかったのは残念でした。

ハンナは派手なタイプでないものの、男からも女からもモテる「魔性の女」であり、生徒たちにとって気になる存在。その微妙な立ち位置が、いじめへとつながってしまったのでしょう。

こうしてハンナの知られざる顔が暴かれていく中で、可哀想だったのは母親とクレイ

娘の名誉挽回のため裁判を起こした母親にとって、何も知らない親であることを指摘され自覚してしまうのは、あまりに残酷でした。

夫にも裏切られ、1人で戦っていましたしね。子供の自殺後に離婚する夫婦は多く、ハンナの両親のストーリーはそのデータを基に描かれているそうです。

また、クレイは「13人」の中で最もハンナを愛し、死後も彼女のために必死で行動してきました。

なのに、ザックと付き合っていたことが発覚したのは、顔面にパンチを浴びせられるような思いだったでしょう。

高校生で、彼女でもなかったのに、5か月経っても忘れられない、って相当な思い入れですよね。

不覚ながら、最終話のダンスシーンで2人の思い出の曲が流れた時は、泣きました(笑)。この瞬間、長かったけど一気見してよかったと思いました。しっかり感情移入していましたからね。

そして、今シーズンの最大の敵ブライスは、悔しいことに最終的に軽い刑で済んでしまいます。これも「白人で金持ちだと罰は軽くなる」という実際に統計に基づいているようで、アメリカ社会の闇を痛感しました。

自分自身の問題と向き合うキャラクター達

今回はハンナの話だけでなく、それぞれのキャラクターが自身の問題に立ち向かう姿もしっかり描かれています。

被害に遭ったジェシは、ずっとレイプのトラウマを抱えて苦しんできました。しかし、仲間の支えもあり、最後の最後で証言することができたのは克服の第一歩となったでしょう。

また、ジャスティンはまさかのヤク中のホームレスになっていました。

裁判で証言させるためにクレイが探し出し、自宅で解毒を手伝い、最終的にジェンセン家の養子となるという展開は嫌いじゃありませんね~。
不良少年が幸せな家庭に馴染んでいく姿は、心が温まります(笑)。(『THE O.C.』のライアン、『ボーイ・ミーツ・ワールド』のショーン、『ザット 70's ショー』のハイドなど)

そして、S1で拳銃自殺を試みたアレックスは一命をとりとめ、一部記憶を失っています。

ザックがアレックスのリハビリを全面サポートし、その優しい一面で株価急上昇。2人の密着するシーンがいくつかありましたが、突然ゲイに目覚める展開には…ならなくて良かった(笑)。

前回銃を大量に所持していることが発覚した、カメラ小僧のタイラーは、今回S2のプレミアがテキサス銃乱射事件で中止となった理由の立役者。

セラピーを受けて自分の問題解決に取り組んだものの、学校復帰当日に恐ろしいいじめに遭ったことから、銃を片手に高校のダンスパーティーへ乗り込もうとします。

そのタイラーへのいじめは、目を覆いたくなるほど残酷でショッキングなシーンでした…。普通の殴る蹴るじゃなくて、性的な暴力は本当に見てられない。

銃乱射自体はクレイが止めて未遂で終わり、トニーがタイラーを車に乗せて逃げます。(トニーは今シーズンもめちゃくちゃいい奴でオトナ。本作で唯一好きなキャラクターです。)

パトカーのサイレンが鳴り、タイラーから取り上げた銃を持ったクレイが犯人と間違われそう…というクリフハンガーで終わりました。

その展開も納得いかないけど、S3を製作しようとしているのが一番理解できない。元々S1でキレイに終わっておけばよかったものの・・・・・・・。

最終話まで見て思うこと

続編には賛成できませんでしたが、今回良かった点を挙げるのであれば、ジャスティン×クレイとアレックス×ザックのbromanceですかね。暗くて重い題材の中で、人気者と非人気者の意外な組み合わせで友情が芽生える展開は良かったです。

また、先述の通り、この世界にどっぷり浸かってからのダンスパーティーのシーンで胸が切なくなります。

辛くて仕方ない高校生活でも、もう二度と味わえないこの瞬間って宝だよな~と思ってしまいました。若さって美しい…と思う自分の心をつかれましたね(笑)。

自殺、レイプ、いじめ、銃の使用など、アメリカ高校生活の闇ばかり描かれ嫌な気持ちになりますが、その中でたまに見せる青春的要素に安心しながら13話を乗り切り、

最終的にこの「闇」について考えることで、シーズン2の意味が出て来るのかもしれません。